クロアチアとボスニア・ヘルツェゴヴィナを旅して
クロアチアから国境をこえてボスニアに入ると、街の様子は一変する。
クロアチアは経済的にも非常に豊かな国で、
旧ユーゴスラヴィアからのクロアチア独立戦争で破壊された建物の多くがすでに復旧されており、
街は新しくて非常にきれいである。
それに対し、ボスニアは未だ経済的に発展途上の国であり、
旧ユーゴスラヴィアからのボスニア・ヘルツェゴヴィナ独立戦争で破壊された建物の多くが、
その無惨な姿をさらしたままになっている。
この2つの国の違いを目の当たりにすると、
かつて旧ユーゴスラヴィア連邦人民共和国内で、
経済的先進国であり、民族的にも同一民族が大多数を占めていたスロヴェニアとクロアチアが、
経済的発展途上にあり、多民族がモザイク状に暮している他の共和国をお荷物的存在と見て、
連邦からの独立を考えたのも納得がいく。
また、この2つの国は文化的背景も大きく異なっていることを感じ取れる。
クロアチアは、建物や食べ物、全てがイタリアに酷似しているのに対し、
ボスニアは、トルコの影響を色濃く受け、オリエントの香りが漂っている。
国境を越えただけで、これほどまでに街の雰囲気が変わってしまうとは、実に驚きである。
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