「卵城からナポリの町を望む」
テラモーネは、7.75mの巨大な人像柱で、
ジューヴェ・オリンピコ(ジュピター)神殿を
支える柱の一部だったと考えられている。
「エルコレ(ヘラクレス)神殿(奥)と、
                   テラモーネ(手前)」
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昨年はイタリア北部を廻ったので、今年は昨年行き残した南イタリアに行くことにした。
しかし出発予定日の2月27日が、学生の春休みと重なってしまった為か、ヨーロッパ便が軒並み満席状態。
しかたなく前日の2月26日に、仕事が終わった後そのまま成田空港まで直行し、
夜のエールフランス便のキャンセル待ちをするが、結局乗れずに成田に一泊することとなってしまった。
翌2月27日も、朝から再びヨーロッパ便のキャンセル待ちをしたところ、
運良く日本航空のパリ行きに3席の空きが出た為、なんとかパリまでは行くことが出来た。

パリ到着後、夜までパリ市内を夜景を見ながら散策した後、
TGVの夜行列車にてイタリアのミラノまで移動する。
TGVは個室寝台にした為、予想以上に快適だった。

ミラノ到着後、アリタリア航空にて南イタリアの玄関口であるバーリまで飛ぶ。
バーリはアドリア海に面した町で、ここから南イタリアの旅が始まる。
バーリに到着するとすぐに電車に乗り換えて2時間40分、
日本を出発してから実に36時間後、ようやく最初の目的地であるアロベロベッロに到着だ。

2006年02月28日

アルベロベッロ

アルベロベッロは、イタリア語で「すばらしい木」を意味する町で、
トゥルッリと呼ばれる、真っ白な壁に灰色のとんがり帽子の形をした屋根が乗っかった建物が、
町の旧市街にビッシリと並んでいる。
住居も教会もレストランも全てトゥルッリで、
かわいらしいとんがり帽子が並んでいる景観が非常におもしろい。
「旧市街の町並み」
「旧市街の町並み」
「サンタントニオ教会」
「旧市街の町並み」
「旧市街の町並み」
「旧市街の町並み」
「唯一の2階建てのトゥルッリ、トゥルッロ・ソヴラーノ」
「夕暮れ時の旧市街」

アルベロベッロを見たあと、電車でバーリまで戻り、さらにバーリから電車を乗り継いで、マテーラまで行く。
夜かなり遅くなってからの移動だった為、電車のに中もマテーラの駅にも人っ子一人おらず、
なんとも不気味な感じだった。
2006年03月01日

マテーラ

マテーラは、サッシと呼ばれる洞窟住居の町。
近隣の町との交通手段も乏しく、陸の孤島となっている。
すり鉢状の斜面に、サッシが密集し重なり合っており、セピア色一色に染まっている。
荒涼とした大地にからからに乾燥したサッシ、聞こえてくるのは砂の舞う風の音だけ。
セピア色の町マテーラは、まさに死の町だ。
「サッソ・バリサーノ地区」
「サッソ・バリサーノ地区の中」
「ドゥオーモ」
「ドゥオーモからサッソ・バリサーノ地区を望む」
「サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会(左)と
         サンタ・マリア・デ・イドリス協会(右)」
「サンタ・マリア・デ・イドリス協会から、
       サン・ピエトロ・カヴェオーソ教会を望む」
「サッシの内部の様子」
「サッシ・カヴェオーソ地区」
「岩山の上に建つ、サンタ・マリア・デ・イドリス協会」
「サッシ・カヴェオーソ地区」
マテーラを見たあと、電車にてバーリまで戻る。

2006年03月01日

バーリはアドリア海に面した港町で、南イタリアの玄関口だ。
「アドリア海に面した町、バーリ」
「メルカンティレ広場」
私の密かな企みでは、ここバーリから夜行のフェリーでアドリア海を渡り、
対岸にあるクロアチアのドブロヴニクに行こうと思っていた。
ドブロヴニクは、アドリア海の真珠と言われており、私のかねてからの憧れの地である。
クロアチアの最南端にあり、城壁で囲まれたオレンジ色一色の美しい港町だ。
しかし妻の猛反対にあい、あえなく断念。

次なる候補は、ナポリ近郊にあるアマルフィー海岸。
入り組んだ断崖が続き、世界で最も美しい海岸線の一つと言われている。
しかし、どうもアマルフィー海岸の天気はあまり良くない様だ。
そこで、急きょ目的地をシチリアに変更。
シチリアの天気は良さそうだし、
ちょうど、ここバーリからシチリアのアグリジェントまで夜行バスが出ていた。

ということで、急きょ夜行バスにて、シチリアのアグリジェントに移動。

2006年03月02日

アグリジェン

アグリジェントはシチリア島の南西に位置する地中海に面した町で、
海岸沿いの小高い丘の上に、周囲数キロにわたってギリシア神殿が建ち並んでいる。
詩人ピンダロスをして「人間の都市のうちで最も美しい」と言わしめた大遺跡群だ。
また、アーモンドの花が咲き乱れ、
遺跡、地中海、アーモンドの花のコントラストが非常に魅力的である。
「アグリジェントの町をバックに」
「運搬時に麻紐をかけたU字溝」
「ディオスクロイ(カストール・ポルックス)神殿」
「エルコレ(ヘラクレス)神殿」
「コンコルディア神殿」
「ジュノーネ・ラチニア(ヘラ)神殿」
「ヘラ神殿から、コンコルディア神殿を望む」
「駅前広場」
「かつては柱だったテラモーネ」
アグリジェントを見たあと、バスでカターニアまで行き、
そこからさらにバスを乗り継いで、タオルミーナまで行く。

2006年03月03日

タオルミーナ

タオルミーナは、シチリア島の東部に位置し、
イオニア海とエトナ山を一望する、イタリアきっての高級リゾート地だ。
映画「グラン・ブルー」のロケにも使われた町で、
青く輝くイオニア海の眺めが実に美しい。
特にギリシア劇場からの眺めが最高で、
遺跡の背後に、イオニア海、エトナ山、タオルミーナの町が広がっている様子は圧巻。
今まで数々の遺跡を見てきたが、これほど周りの景色が美しく、
景色と調和した遺跡は見たことが無い。
実にすばらしい。
「ギリシア劇場」
ギリシア劇場の舞台に向かって、左手にイオニア海、正面にエトナ山、右手にタオルミーナの町並みが見える。
この日は残念ながら、エトナ山の山頂は雲に隠れてしまっていたが、非常に美しい景観だ。
「市民公園から、タオルミーナの町を望む」
「イオニア海に面する、タオルミーナ駅」
「4月9日広場」
「大聖堂」
タオルミーナから、バスで、カステルモーラに行く。
カステルモーラは、タオルミーナから約5km、標高529mの石灰岩の断崖の上に築かれた中世の町。
ここから、タオルミーナの町や、タウロ山の山頂に築かれた城塞カステッロを見下ろすことができる。
カステルモーラから遊歩道を通ってタオルミーナまで戻るが、
この遊歩道からの眺めも素晴らしく、絶好のトレッキング・コースだ。
「遊歩道の途中にある教会」
「カステルモーラからカステッロを望む」
「遊歩道の途中から、タオルミーナの町を望む」
「カステッロから、ギリシア劇場を望む」
タオルミーナを見たあと、夜行列車にて、ナポリへ移動する。
列車は途中、シチリア島からイタリア本土へ、
ティレニア海とイオニア海が合流するメッシーナ海峡を渡るが、
その際、2〜3両ずつに切り離されて、フェリーに積み込まれる。
列車ごとフェリーで海峡を渡るというのは経験が無く、その様子を楽しみにしていたのだが、
残念ながら、熟睡していて全く気付かなかった。

2006年03月04日

ナポリ

ヌオーヴォ城、サンタ・ルチア、卵城と見て廻る。
「ヌオーヴォ城」
「サンタ・ルチア」
「サンタ・ルチアで、船の修理をする人」
「卵城」
「卵城の城壁越しにナポリの町を望む」

ナポリから、アリタリア航空にて、ミラノのマルペンサ空港経由で帰国。

今回の旅行は、夜行列車や夜行バスを多用し、
7日間の日程のうち、ホテルに泊まったのはたった2泊だけという、
かなり強行な旅となってしまった。
短い日程でいろいろと廻ろうとした結果で、南イタリアを充分満喫できたのだが、
学生時代の旅行に戻った感じで、やはり、正直疲れた。
いろいろと見て廻ることもいいが、
じっくりゆっくりと廻る大人の旅も出来るようにならねばと感じた今回の旅行であった。
イタリア 3 (2006.02.27〜03.05)